ピクェ細工 ピクェは元々は嗅(か)ぎタバコや薬を入れるための小箱、身の回りの小物類に用いられていました。主にフランスやイギリス(バーミンガム)で作られました。 19紀前半、自然主義の時代になると、髪飾りの素材として最も好まれ流行します。そして英国では1861年ビクトリア女王最愛の夫、アルバート公が急死すると喪に服するジュエリー、すなわちモーニング・ジュエリーが身に付けられるようになり、黒を基調とする素材の一つとして、べっ甲のピクェのブローチやイヤリング等が流行します。 19世紀後半になりビクトリア女王が25年にわたる厳格な喪の規制をゆるめると、その開放感からモーニング・ジュエリーは日常身に付けられなくなります。ビクトリア時代の終りとともに衰退してしまったピクェですが、現在では人気の高いアンティークジュエリーです。 メールマガジン第40号(2006.5.10配信)より
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